内容は、高校レベルの世界史を綴ったもので、これからの受験シーズン、簡単な復習や確認を楽しみながらしたい人にはちょうどいいのではないだろうか。
かくいう私も世界史は門外漢なのだが、誰もが知っている大まかな歴史的事件のちょっとした背景や、作者の考察がコミカルに記載されており、文面を見ながら思わず口角をつり上げてしまう事態に。
文面と言えば、誰もが親しみやすい表現であるが、その行間からは作者の『世界史に対する愛』が滲み出ている。
時々歯に衣を着せぬ物言いで、歴史上の事件や人物を扱き下ろす部分もあったが、そんなところもどこか微笑ましい。
世界史になんとなく苦手意識があるが、なんとかしてモノにしたいと考えている方々には、この作品がその苦手意識を払拭する良いきっかけになってくれることだろう。
さあ──君も、イリアスの語る歴史の一ページを紐解いてみないか?