異世界に転移した元VR廃人ボトラーの戦士ユーマは、その切っ先の届く限りにおいて無敵。しかし剣を持たなければちょっと情け無い凡人。
そんな彼が異世界を旅し、精霊の巫女達と出会い、ほのぼのと掛け合いながらも守り、あるいは取り戻すお話。
物語の中心は主人公と四精霊の巫女。章ごとにヒロインを巡る事件があり、それを完結させ次へと向かう分かり易い形式。
世界も人物も物語に必要な最低限といった様相で、風呂敷を広げては毎回きっちり閉じるような感覚が小気味良い。
普段はぽわぽわしているが決める時はきっちり決める主人公。
仲間と力を失い、かの地を追われ。なおも新たな力とともに舞い戻り、強敵に立ち向かう様はまさに物語の英雄。
基本は愉快で、時に熱くテンポが良い。
読んでいて気持ちの良い作品。