「お天道様はちゃんとみている」
日本流にいえばこの言葉に集約されるでしょうか?
この童話は、両親を亡くし叔母の家に引き取られた少女ルーツィンデが、決して恵まれたとは言えない環境に身をおきながらも、その優しき心で人々を助け、そしてまっすぐに育っていくお話です。
ルーツィンデが表現しているのは『利他』の精神。
苛酷な運命の中でも自分の出来ることを精一杯に行い、そして惜しみなく他人のために力を尽くすその姿は、とても美しく、そしてとても眩く感じられます。
そして、尽くすための“力”の源を失っても、彼女はなおもしっかりと自分のできることを見据え、努力を重ねていきます。
最後に幸せを得た彼女の姿からは、「まっすぐ生きる」ことの大切さ、そして「まっすぐな努力」を続けることへの勇気をもらうことが出来るでしょう。
これぞ童話という心温まる一作。ぜひ多くの方の目に留まることを願ってやみません。