イチオシレビュー一覧

全88047件中74941~74950件を表示
本作は「殺人遺伝子」をテーマとし、主人公が国家に立ち向かう物語。

推理(文芸)というカテゴリからも、シリアス要素しかないのでは? と色眼鏡で見がちになりますが、
そこは、作者様の構想力、文章力、ロジカル(=理解しやすい)な思考展開と、なんと前作は、妹萌え系を輩出されたという強靭なバックボーンがありますので、安心して見ていただきたい。

印象的な導入からバックキャスト型で進むストーリーには、SF、恋愛、ユーモアといった要素が散りばめられており、読み進めるほど、この作品に対する愛着と期待感が増してきます。

推理小説は概して読後感が素晴らしいものですが、本作は道半ば、途中経過でこれほど面白いとなると、完結時のカタルシスはどれほどのものか。

ぜひ、このドキドキハラハラを、みなさまと分かち合いたいと思います。
レビュー作品殺人遺伝子菱川あいず完結済 / 全55エピソード推理[文芸]
震災という言葉は、この日本ではよく耳にします。地震大国と言われているが故なのでしょう。

猫はいうものように、のんびりとマイペースに過ごしていました。
しかし……あの出来事が、彼の心に深く突き刺さる。猫だって、心はあります。怖い気持ちだってあります。

人間よりも敏感な動物視点で描かれる物語は、とても切ないです。

忘れてはいけない。忘れる事の出来ない……そんな出来事を小動物という形で表しているので、とても辛く共感してしまいました。

「大丈夫だよ」

この一言だけでも、救われるのかもしれません。
 他者、もしくは自分に問いかけたことがある人は多いはず。同じことの繰り返しが続く毎日の中で、人は徐々に生きる理由を見失っていく。ふと気付けば、理由もないままただ生きているだけだということもあるだろう。

 この物語の中で、病を患った若い二人はそれぞれ生きる理由を探していく。限られた空間、時間の中で会話を、心を重ねて。共に喜び、悲しみ、怒り、衝突し、傷つきながらも。それでも必死に探していく。

「生きる理由ってなに?」

 そんな言葉を急に投げかけられて、果たして何人の人間が答えられるだろうか。
 もし、答えが出ないのなら、二人と『一緒』に探してみるといい。自分が生きる理由を。生きたいと強く願った想いを。
 それはまるで誰かと競うようにして生きている現代の人間が忘れてしまった、儚くて切なくて、悲しいはずなのにひどく愛おしい……大事な『落とし物』であり、『忘れ物』なのだから。
レビュー作品君と俺が、生きるわけ。蒼原悠完結済 / 全48エピソードヒューマンドラマ[文芸]
一般のサラリーマンと、歌姫様の恋愛。それだけであれば、芸能界あるある、で終わってしまうだろう。よくある芸能人と、一般人Aが付き合ったと。

が、本作は全く違う。
主人公の佐伯の心に抱える闇が描写されており、ただカッコイイ主人公ではない。人間らしいその生き様には共感さえ覚える。
また彼の銀行員としての仕事で、華麗に歌姫を窮地から救う。まさにピンチの歌姫にとっての彼は白馬の王子様(作者様の別作品にございます)

人を好きになる感情はそれぞれであるが、この二人の少しずつ距離を詰めていく関係性は読むと、時にじれったくなり、それでいて心の底から応援したくなること間違いない。

是非ドラマとして見て見たい作品の一つであろう。
勿論、作者様が敬愛する方で実写となることを期待したい。
続編にて二人の恋楽章の続きが読めるので、余韻に浸った後は次の作品でまた。
レビュー作品歌姫と銀行員ファンタジスタ!うたの完結済 / 全19エピソード現実世界[恋愛]
いつ見てもこの物語は純粋だと感じられます。

社会に(学校など)に馴染めない主人公のような人間はたくさんいるはず。そんな人達の心のの隅に置いておいてほしい物語です。

最近では、恋愛要素も取り入れられてきたことによってドキドキすることもあります。こんな高校生が現代に存在しているのかというのが心配になるぐらい軸が真っ直ぐな物語です。

主人公の夏樹君のひねくれ具合はご愛嬌。
レビュー作品どうせ死んでしまうなら冬次 春連載中 / 全21エピソードヒューマンドラマ[文芸]
1995年1月17日、この日のことを私達は決して忘れてはいけない。

猫視点で語られる、猫の兄姉との別れ、母の死、それから起きた震災の記録。
実際に体験した方にしかわからない恐怖と不安。
どうしても震災は動物達が人の命よりも後にされてしまうことが多いが、この作品はそんな猫ちゃんと最後まで一緒に生き抜いた過程まで書かれている。
当時子供だった人も少しずつ大人になり、復興後に産まれた子供達からは本の世界に見えてしまうかも知れない。
でもこれは実際にあった記録なのだ。人は震災を決して忘れてはいけない。
そこで学んだ教訓と、復興に向けて人々が失ったものの大きさ。

伝える勇気は難しい事。今もなお恐怖と不安に苦しんでいる方が沢山いる。
どうか、忘れないで。私達がこの出来事を忘れない事こそが、何よりも大切なのだから。
心の記憶を再び思い起こしてくれたこの作品に、ただ感謝です。
111話まで読みましたので、レビュー書き込みます。

コミュ障、引き篭もり、家族愛なし、、、という冒頭の鬱要素も踏まえ、テンポが良く軽めの表現で読みやすい。
主人公は不器用だけど努力のできる強キャラ。
他の登場人物もテンプレながら個性がある。
多種族?との交流で広がる世界観。
元の世界と異世界の関係はどうなるのか?

ネタバレになるのでこのへんで。

ご都合主義的な部分はご愛嬌。
おしっこのくだりもご愛嬌。
ノリのいい方、マンガ好きな方に、ぜひ読んでみてほしいと思った作品です。
 主人公の幾人は異世界で魔王を倒すも、相討ちとなり死んでしまいます。しかし、一緒に旅をしていたアリシアの身体を借りて生き返り、元の世界へと帰還しました。

 そして、この物語はここから始まります。 

 女の子の身体に戸惑いながら、というだけでなく、幾人の魂とアリシアの魂が身体の中に同居しているという不思議な状態で日常生活を送ることになるのです!

 「如月アリス」という新しい名前をもらい、男の頃とは違う様々なこと、女の子の特有のあれやこれやを、アリシアや周囲の人の助けを借りながらなんとか過ごしていく展開はにやにやしながら読んでいけます!

 この作品は、自分が小説を書きはじめたきっかけの作品でもあります。オススメなので、ぜひどうぞ! 
レビュー作品異世界から戻った俺は銀髪巫女になっていた瀬戸こうへい完結済 / 全139エピソードローファンタジー[ファンタジー]
真実はいつもひとつ!
とある名探偵の台詞だが、果たして本当にそうだろうか?

彼女はいじめを受けていた。
そして死んだ。
クラスメート全員がいる教室で。
それは事実。

誰が彼女を殺したのか?

衆人環視の元に行われたはずなのに、誰も"本当"にはたどり着けない。

この作品に名探偵はおらず、事件の関係者6人の供述を元に構成されている。
いじめ主犯者が、友人が、級友Aが、そして先生が、
それぞれがそれぞれの真実を語る時、新たな真実が浮かび上がってくる。
でもそれもフィクション。
真実は割れた花瓶の数だけある。

さてミステリーとしても一級品のこの作品だが、
いじめ、教育。
この重いテーマに作者は正面からぶつかることで、
ミステリーという冠が外れ一本の小説として見ても、重厚な作品に仕上げている。それこそレビューしたい、読んでもらいたい核の部分。
本当にお薦めです。

レビュー作品フィクション殺人事件菱川あいず完結済 / 全14エピソード推理[文芸]
なろうのファンタジーと聞いて思い浮かぶのは、転生や転移、中世風の現地主人公でしょうか?

しかし、ラノベのファンタジーとして忘れてはいけないカテゴリー、それが学園異能バトルです。

それもなろう風にアレンジされた学園物ではないため、主人公にチートも過度なハーレムもありません。
魅力的なヒロインと努力で学年最強に成り上がるちょうどいいバランスを保っているラノベです。
レビュー作品平和の守護者(書籍版タイトル:創世のエブリオット・シード)池崎数也完結済 / 全329エピソードローファンタジー[ファンタジー]