イチオシレビュー一覧

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恋するブリンセス本編完結後、彼らはどうしているのだろう。

アラン編(続編)も始まり、もちろん私はそちらも更新即読み
で楽しんでいるのだけれど……本編の主役たちは脇に引いて、ちょっと寂しい。

時はクリスマス。
彼らはどんな風に過ごすんだろう!!
なんて思っていたらファンサービスいっぱいな物語がスタート。

さらに美しいイラストが盛りだくさんで物語を彩ります。
恋プリを好きになってよかった、と思った瞬間でした。

シリーズ物か〜と思われた方。
こちらをちらっと覗いたのち、恋するプリンセスの世界へ突入するのもいいかもしれません!

イベントものとはいえ、ちゃんと初めてでもわかる物語になっているし、恋愛ドラマも濃厚。
ハラハラして、最後は……。
ぜひ楽しんでみてください!
レビュー作品恋するプリンセス ~エリー王女のクリスマス~田中桔梗完結済 / 全12エピソード異世界[恋愛]
 これは、突如異世界に飛ばされた少女が体験する、ファンタジックヒューマンドラマだ。
 物語の中で少女は、突如飛ばされた異世界からの帰還を望む描写がいくつか出てくる。
 しかしながら、助けられたエルフによって迎えられたその集落で、心地よい人の息吹と暖かさに触れることで帰還したい想いとは相反する想いを抱く。
 そのアットホームな体験に、いつしかその場が『おうち』と認識し生活をしていく少女は、襲いかかる非日常に対し今ある『おうち』の生活を守るべく勇敢に戦うのだった。
 随所に少女らしい淡くミクロな主観描写をもって、彼女の行動範囲とともに少しずつ広大な異世界の世界へと描写が広がっていく。
 さらに少女が得た『能力』により、これまで問答無用に淘汰されてきたはずの敵対モンスターとのコミュニケーションが可能となる。
 これにより描写を深くしていく様は、他の作品では類を見ない本作の魅力でもある。
レビュー作品おうちに帰してください!~私は異世界からの帰宅を目指す~ReCall連載中 / 全33エピソードハイファンタジー[ファンタジー]
天賦の才を与えられた少年少女が、青春時代を過ごす学校があるのは絶海の孤島。そのなかで唯一平凡な少女と、天才的な頭脳をもつ少年との淡い初恋が、丁寧な心理描写と共に書き綴られていく。

少年は知っていた。
「寂しい」そして「悲しい」という言葉を。しかし少年は知らなかった、「寂しい気持ち」を。「悲しい思い」を。

少女は秘密を抱えていた。
逃れられない呪縛を誰にも打ち明けられずに、未来に夢を持てなかった。全てをあきらめて生きてきた。

お互いの真実を知って尚、彼らが抱くものは祝福なのか。はたまた破滅か。
彼らの選択は何度読んでも、せつなく心を揺さぶってくる。彼らのやさしい嘘を、貴方はどう感じるだろうか。

不器用で。純粋で。ひたむきな彼らの思いを、ぜひ読んでもらいたい至高の物語りである。


レビュー作品おとぎ話は未来をくれないうわの空完結済 / 全33エピソード現実世界[恋愛]
転生やチートなどではなく、旅をし、仲間を集め、魔王を倒す。まさにファンタジー。

とにかく話が面白い。

世界観がしっかりしているし、用語の説明もくどくない。八人の魔王と世界にどんな謎があるのかも気になる。ハーレム要素もあるが、それはそれでいい。

まだまだ始まったばかりらしく、エタって欲しくない。文章もどんどん成長しているので楽しみ。

こういったちゃんと考えられた物語を是非見ていただきたい。
レビュー作品八人の魔王がいる世界でシスターの私にできること松村道彦完結済 / 全108エピソードハイファンタジー[ファンタジー]
※この投稿者は退会しています
誰しもが、一度は考えた事があると思います。テンプレ作品を書くにしても、そうじゃない作品を作るにしても、自分らしさを出してみたい。と。

執筆するためには、何が必要となるのか。それは感想欄を見て分かる通り、人それぞれだと思いました。
モチベーションだったり色々で、人によって考え方が違うという事も改めて知りました。

このエッセイを読んで思ったのは、執筆活動をするために必要なのは人によって違うという事なのだと。
それを、もう一度考える機会を与えてくれたのだと思います。
中世ファンタジー世界で人々はどのように生活しているのか。
この、言ってみればごくありふれた題材を、現代から転移したコンサルタント経験者の主人公を絡ませることで、説得的かつ魅力的に描き出した労作。

本作の魅力は、著者の入念な調査と弛まぬ努力が作り出す「理路整然とした現実味」だろう。
主人公の目に映し出されるファンタジー世界は、実のところ、概ね私たちにとって理解可能な原理で動いている。それはある意味、現代の鏡像だ。

物事の道理が一つ一つわかりやすく説明され、それらが歯車のように組み合って大局を動かしつつも、他方で枝葉が動かされている。そうした世界が主人公の思考を鏡面にして映し出されるところには、知的な面白さがある。

主人公は熱血漢ではないし、戦いにも強くない。国や会社を乗っ取るドラマティックな下剋上があるわけでもない。
にもかかわらず、読み物として十分に面白い。
最近読んで心を揺さぶられた作品。
「悪の意味とは何か」を問いながら、外道も卑劣も厭わずに、「悪の王」へと駆け上がらんとする一人の少年の物語。
少年は悪行を行う天分を持ちながらも心優しく、それだからこそ悩むし、だからこそ人間味溢れた熱さを吹き込まれている。

作品を通してご都合主義かなと思う展開がないではないし、主人公のキャラクターは人を選ぶだろうけれど、それ以上に訴えかけてくるものがある。面白かった。
レビュー作品悪の組織の求人広告Q7/喜友名トト完結済 / 全106エピソードその他[その他]

SF物語です。
乗っていた宇宙船が事故にあい、存命出来るわずかな可能性にかけて、コールドスリープ状態になり、発見を待つ。
といったところから物語が始まります。

序盤は豊富な表現力と語彙力で読者の関心を掴み、後半からは全く予想の出来ない方向へ展開していきます。


コールドスリープという選択の結果の世界を、ぜひ体験してください。

摩訶不思議な世界観と、最後の一言に痺れます。
レビュー作品種の起源ケンタッキー短編宇宙[SF]

喜びと悲しみと、幸せと愛の色が混ざって、黒くなってしまったような、そんな印象をうける作品です。

一文一文、一言一言に重みがあり、それらを噛み締めるために何度も何度も読み返します。
そのたびに不安になると思います。


『自分もそうなんじゃないだろうか?』と。



読んでいると、まるで自分のことのようで。
まるで自分の弱さを見透かされている気持ちになります。

ヤマアラシのジレンマを読んでいて思い出しました。
それでも、最後の一文に救われます。
少なくとも私は、救われました。

心の内側を描く、ヒリヒリとした作品をお探しの方はぜひ。おすすめです。
レビュー作品抱擁牧田紗矢乃短編ヒューマンドラマ[文芸]
『おだんご』という可愛いタイトルからは想像もつかない物語が展開していきます。

文章がとても美しく、ほどよく淡白で、胸を掴んで話しません。
とても癖になる文章です。

最後のオチはどこかホラーチックで、読んでいてドキドキしました。まさか、そんな意味を込めるなんて……。

最初の掴みも完璧で、最後まで一気に読み進めてしまいます。

繊細で胸を締め付ける作品をお探しの方はぜひ。




レビュー作品おだんご(短短編)高山夕短編現実世界[恋愛]