ある日突然、母が殺された。遺体は山中で発見され、犯人として逮捕されたのは祖母。事件後、母の友人だった看護師・三芳梗子が家に頻繁に出入りするようになり、彼女はやがて祖母が収監された医療刑務所に自ら異動し、祖母の世話まで引き受けるが、彼女に不信感を抱き続ける浩太。 祖母は認知症の進行が見られる中で、「私じゃない」と事件への無実を訴え、不穏な言葉を残す。やがて祖母は死亡し、父は梗子との再婚を考えるが、彼女の本性に気づき、関係を断つ。数年後、父から衝撃的な知らせが届く。――梗子が何者かに殺されたと。 梗子の娘・依智伽を一時的に家に迎え入れることになる。しかし、依智伽の言葉や表情には時折、大人びた冷静さや不可解な笑みが垣間見え、浩太は不安を拭いきれない。 依智伽はまるで母親の死を悲しんでいないかのように見え、徐々に彼女の“裏”を感じ取っていくが、やがて施設に戻っていく、「私がお母さんを殺したの」という言葉を残して。 浩太、和、寧々――それぞれの母の怪死。そして依智伽。 関わりのなかったはずの事件が、繋がっていく。 誰が、何故――？ それぞれの視点で見る、事件。そしてすべてが繋がっていく……。

　祖母の日記が指した三つの兆し── 　翁の視線、赤い顔、参道の息。 　2009年、篠宮家に死人が出た。 　呪いか？　否、手段は像の台座、ポスターの画鋲穴、玉垣の霜筋に残る。 　機会は光が落ちる瞬間、動機は“覗かせたい者”の言葉に滲む。 　手掛かりは出揃っている。 ——あとは振り返るだけだ。探偵とは、背中で動く仕掛けを正面に引きずり出す役回りである。

　2007年2月27日、犯罪史にその名を残した猟奇殺人事件「イキノコリ事件」の犯人の死刑が執行された。だがその数日後、死刑が執行された東京拘置所にイキノコリ事件で紛失していたある被害者のノートが郵送されてくる。発送場所は岐阜県高山市で、ノートの内容は八年前に岐阜県奥飛騨の蝉鳴村で発生し、後に被疑者に対する完全無罪判決が下された猟奇殺人事件……通称「涼宮事件」に関する取材レポート。イキノコリ事件の犯人はかつて大学院在籍時にその事件を題材とした修士論文を執筆していた事があり、ここからイキノコリ事件の犯人がこのノートを持ち去ってそれを蝉鳴村にいる誰かに郵送し、犯人の死刑執行と同時にその人物がノートを返送したものと推測された。警視庁の斎藤警部はこの状況に嫌な予感を感じ、イキノコリ事件を解決した元警視庁警部補の私立探偵・榊原恵一にこのノートの送り主の特定を依頼。榊原はアルバイト秘書の宮下亜由美と共に蝉鳴村へと向かう事になるが、そこで待っていたのは八年前の涼宮事件を超える前代未聞の凶悪な猟奇連続殺人事件だった……。『災い鳴く時　蝉が鳴く　蝉が亡く時　災い亡く』。伝承に従って繰り広げられる涼宮事件とイキノコリ事件の遺産に、『真の探偵』榊原が挑む！　構想・執筆10年以上、文字総数60万字越えのこの大事件。世の謎解きに自信を持つ者たちよ、解けるものなら解いてみるがいい！

剣と魔法のファンタジー世界。王国騎士団の騎士として理想を掲げ働きはじめたジールだったが、腐敗した騎士団に幻滅し、団を離れる事を考えていた。だが、これを最後にと決めた任務で密室殺人事件の犯人に仕立てあげられてしまう。科学技術が発達せず、魔法が存在するこの世界で、彼に残されたのは、自身が磨き上げてきた観察眼を発揮する技術【三式観闘術】のみ。この【三式観闘術】を駆使し、自らの冤罪を晴らすため、ジールは難解な事件へと挑む。 上記あらすじは『異端審問官』編のものとなります。第二章以降はまた別の事件を描いています。 『カクヨム』様にも投稿しています。 2025/03/23　第二章完結。 2025/05/31　第三章開始。

　一歳の頃、両親を亡くした水瀬暁は、ホテルでホテリエをしている。そんな水瀬の瞳は美しい赤色をしていた。 楽しく悲しい日常的な物語。 ミステリー＆オフィスラブストリート、いざ開館。

　伯爵令嬢アリスンは幼い頃から予知夢を見る。しかしそれは前後が曖昧で、衝撃的なシーンしか覚えていないため、いつどこで起きるかわからない。五年前も母の死を夢に見ながら阻止できなかった。 　幸い兄ロドニイの死は回避できたものの、事件そのものは避けられなかった。そして、今回は親友ミランダが炎に焼かれる悪夢を見てしまう。そんな時、憧れの君、リジェールと急接近。ロドニイやリジェールの力を借りて、親友を救うため、そして、五年前の母に死の真相を突き止めるべく奔走する。

探偵の海浪 青路(かいろう　あおじ)と???のしにがみさま。 治安サイアクのこの町で、犯人達のトリックを見破る推理をご覧あれ。 (分からない人向け！ヒント機能もあるよ！) ネタ作りに時間がかかるタイプの作者なので温かい目で見てもらえれば光栄です。

2年前に起きた高校生２人が失踪後に遺体で発見された事件。何もかもが謎に包まれた事件が起こったのは訳ありの田舎町。真相を探るために立ち上がったのは、今だに進路が決まっていない優柔不断な無気力系男子高校生と、気になったことにはとにかく首を突っ込まずにはいられない軽率なフッ軽女子大生。好奇心と少しの正義感から始まったよそ者2人の謎解きは、田舎に隠された事件を掘り起こし、特別な夏休みとなる。

大学四年の夏休み、ハジメはイトコのゼロの家へ。一週間ほど介護を手伝う予定だった。二人の祖父は、訳アリの人々と共に屋根付きの物問橋に住んでいた。そこは二年前に殺人事件が起きた現場にも近い。 ゼロは父、兄、妹、祖母を喪い、母も入院中である。 最初は観光気分だったハジメだった。だが孤独に奮闘するゼロに触れたり、橋の面々と接するうちに徐々に気持ちに変化が訪れる。 橋でのイベントを控えて、住人を追い出しにかかる地元観光協会。そこへとある女性がやって来た。そして住人の一人が重傷を負う。二年前の事件が橋の住民に影を落とす。 イベントが迫るなか、ゼロはかつての事件と向き合う事になる…。 アルファポリス同時掲載です

イメージソング ヨルシカ　昼鳶 https://www.youtube.com/watch?v=vfi1866ly1o 大切なものを失った瞬間、人はどこまで壊れるのか――」 普通の大学生活を送っていた江（ごう）は、ある日を境に、自分の感情が制御できなくなっていく。 眠れない夜、募る焦り、衝動的な暴力。そして気づけば、彼は答えのない不安と向き合っていた。 そんな江が踏み出した先は、一風変わった“人助けサークル”。 表向きはボランティア活動だが、そこでは学生たちの悩みや依頼、誰にも言えない秘密を扱っていた。 仲間と共に動き出した江は、やがて、自らが抱えていた「ある喪失」と向き合うことになる。 見えなかったものが、見えるようになるとき――真実の輪郭が浮かび上がる。 心の闇を抱えた若者たちが、それでも前へ進もうとする再生の物語。

■【ホラー/文学/短編】■『神の息吹』そう名付けられた水があった。かつて山で見つけてきた天然水。見えない何かに突き動かされているかのように働き商品化までしてしまった。神だなんて――違う――化け物よ！ここにいる私は誰？◇小説家になろう『夏のホラー2025～水～』企画参加作品。

⭐︎日間3位、週間5位を達成しました⭐︎ 『ハーデット』シリーズは、シャーロック・ホームズ作品のように、ひとつひとつの短編が完結しつつ、全体としてひとつの長編世界を描いていく作品となります。 また本作は論理的な謎解きを重視した「本格ミステリ」に属しますが、読者との“対決型”ゲームとして構成されたものではありません。 真相を逐一推理するというよりは、探偵の観察眼、静かな情感、そして事件の輪郭が解き明かされてゆく過程を楽しんでいただければ幸いです。 ▷ 静謐な推理劇が好きな方 ▷ シャーロック・ホームズ風の雰囲気が好きな方 ▷ 作者vs読者の駆け引きよりも、名探偵の手際や美しい世界観を味わいたい方 第2の事件である『首なし騎士と消えた花嫁』は2日に1話のペースで投稿していきます。 ぜひお楽しみください！ ＊＊＊　事件の概要　＊＊＊ ※各事件には時間的なつながりはあるものの、各々が事件として独立している為、気になった事件からお読みいただけるようになっております。 『死体浮遊事件』 霧深き橋の上、宙に浮かぶタキシードの死体。 奇怪な事件の真相に迫るのは、論理の名のもとにすべてを解き明かす名探偵ハーデット。 そして、事件を目撃した画家エヴァンスが描き出すのは、真実の輪郭――。 美と知性が交錯する19世紀ロンドン風ミステリ、ここに開幕。 『首なし騎士と消えた花嫁』 目撃者たちが語るのは、黒い馬車に連れ去られる花嫁の幻影。 奇怪な事件に乗じて、ある令嬢が忽然と姿を消した。 誘拐か、自作自演か、あるいは――。 19世紀ロンドン風ミステリ第2弾。

探偵業をする陰キャ少年と探偵業をするギャル。目の前で巻き起こる数々の事件は一筋縄ではいかないが、二人がバディを組めば最強だ。あべこべコンビの推理ショーをとくと見よ。 不定期更新。

女子バスケWリーグの人気選手・神崎が殺されかけた。犯人を名乗るSNSアカウントは、次なる試合を「操作しろ」と脅迫。リーグ内では、スポンサー、チーム、そしてファンの思惑が交錯し、試合の結果を左右しようとする力が働く。 命か、金か、選手の誇りか――。試合をめぐる葛藤と利害が絡み合い、事態はますます深刻化していく。やがて、新たな犠牲者が現れる中で、Wリーグのスタッフ・遠山は、ただの犯罪や犯人の仕業ではない、もっと深い汚染が進行していることに気づき始める。

田舎の公立高校で起きた謎の転落死事件。 クラスメイトが死んだというのに教室では犯人捜しをする始末。 そんな中、平穏を愛していた湯川恵美は思わぬことで犯人に繋がるものを得てしまい？ 田舎の学校で起きていた事件の全貌とは＿＿＿ 推理したい人向けに明かしてしまうと7話までが出題編です

殺人事件の捜査が難航するなか、ひとりの女性が名乗りを上げた。「犯人はこの男です！」その証言は、捜査線上の人物を名指しする決定的なものだった。 だが、証言者には“ある問題”があった──。

或る田舎で凄惨な殺人事件が起きた。それは警官が３軒の家の住人を拳銃で皆殺しにした事件。そんな事件起きる２日前には別の事件が起きていた。

二人目のカノンシリーズ第六弾！ ある日、郊外にある公園で若い男性の遺体が発見される。 男性の身元が判明し、警視庁捜査一課の小川沙知と御厨圭介は被害者の自宅へと向かう。 被害者の妻は、なんと十年前活躍したガールズバンドの元メンバーで……。 カクヨムにも掲載しています。

王国の若き王子が、舞踏会の夜に刺殺された。 発見されたのは、血まみれの王子と、その傍らに立つ一人の令嬢――手には血塗れのフォークを握りしめた、クラリス・エヴァンス公爵令嬢。 「ふむっ……これはどこからどう見ても、わたくしが犯人ですわね」 「どこからどう見なくても犯人なんだが？」 そう、どう見ても彼女が犯人である。実際、彼女が刺した。王子は死んだ。息もない。 なのに彼女はこう言い放った。 「でもわたくしはここから逆転してみせますわ！」 ……果たして、自ら殺しておきながら逆転裁判を試みる公爵令嬢に、明日はあるのか。 衝撃の真実と笑撃の詭弁が入り乱れる、法廷逆転（？）ミステリ・コメディ、開廷！

もうすぐ結婚２年目を迎える夫婦。妻はイラストレーター、夫は会社勤めをしながらそんな妻を支えている。優しい夫に、妻は今でもベタ惚れで、幸せな夫婦生活を送っていた。しかし夫には、妻の知らない意外な一面があった。