「捕虜…いや、『盗賊』の”所有権”を主張するのか」
「うん、『盗賊の身柄』は僕のだよね?
“たとえ”工作員であったとしても、まだ報酬も何も貰ってないし」
(104話 領主の決断2 より引用。レビューでは傍点を振れないため、“”で代替)
含みのある会話、腹芸、裏の裏の読み合い――。
この物語の会話は、目が覚めるように知的だ。
異世界転生? 空間魔法? 女の子がいっぱい?
ああ、確かにそれは魅力的な設定だ。
けれど“一番おいしい部分”は「」の中にある。
もし貴方が“物語のつまみ食い”を嫌わない性格なら、「97話 職務質問」から数話ほどに目を通してほしい。
必ず“くらっ”と来るはずだ。
そうしたら、さあ、いますぐ1話に飛ぶんだ。
貪るように読むべきだ。
休日が消し飛ぶくらい面白いぞ。