一度目は村の娘
二度目は兵士
三度目は星教徒革命の一員
最低でも三つの人生をシェラは歩んでいます。
そして人生が変わる節目に、必然なのか偶然なのか、人の命を刈り取って食しています。
それはまるで生贄のよう。
生物的には人間でも、シェラは本当に人の命を糧として生き延びる死神なのかもしれませんね。
そして一度目、二度目にかけて結んだ約束を三度目の生で果たす。
自分が覚えている限りでは、シェラが結んだ『約束』でシェラが果たさなかったものはないですね。
約束というものを私たちは軽い気持ちで結んでいたりしますが、改めてその重さを考えさせられました。
死神の約束は絶対である。
その代償は、何よりも思い。
人の命と食、そして約束の重さを考えさせられる物語でした。
読んで良かったと心底思いました。