「犯人は貴方ですね、作者さん」
探偵が開口一番そう告げると、指名された人物はノートPCを閉じて静かに振り返った。
「まさかここまでたどり着くとはね……」
観念したように首を振る作者に向かい、探偵は皮肉な笑みを浮かべた。
「簡単でしたよ。なにせ、一行目で事件を解決する設定を作り上げたのはあなた自身ですからね」
ついに作者の鼻を明かしてやったと、探偵は得意気である。そこに、マフィア顔の警部がやってきた。ここから先は警察の仕事だという風に探偵は背を向ける。
その背に向かって作者は
「待て。私が捕まってしまうとストーリーが終わってしまう。つまり、君の借金を返」
探偵が全てを聞き終わる前に背後でドアが閉まる。犯人の戯言には興味が無いのだ。
「いいんですか? 何か重要な事を言っていたような」
子犬のように駆け寄ってきた助手が探偵に問う。
探偵は
「これ以上はレビューの文字数が」